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貯蓄や投資、何から考えればいい? 始める前の確認事項

更新:2026年9月24日 書いた人:とも(運営者情報)

「NISAを始めたほうがいいのかな」と思っても、預金と何が違うのか、どの商品を選ぶのかが分からないままでは動きにくいものです。まず押さえたいのは、NISAは投資する商品の名前ではなく、投資で得た利益に税金がかからない制度だということです1。

実際にお金を出す先は、投資信託や株式などの商品です。税制のメリットだけで決めず、そのお金をいつ使うか、商品がどう値動きするか、持っている間にも何に費用がかかるかを見ていきます。

NISAの制度と、買う商品は分けて見る

言葉役割先に確かめること
預貯金お金を預けて蓄える方法必要な日に引き出せるか。預け方ごとの条件
投資信託集めたお金を株式や債券などで運用する商品投資先、値動き、費用、換金条件
NISA対象商品の運用益が非課税になる制度制度の対象か。買う商品そのものの条件

たとえば、NISA口座で買った投資信託に10万円を入れ、売却時の価格が8万円相当なら、売却しても最初の10万円は戻りません。非課税制度が差額2万円を埋めてくれるわけではありません。反対に12万円相当になって売却益が出た場合は、その利益が非課税の対象です。実際の受取額には売却時の価格や商品ごとの費用が関わります。数字は仕組みを説明するための架空の例で、将来の値動きを示すものではありません12。

使う日が近いお金は、値動きと現金化の日数を考える

半年後の更新料に使う10万円なら、「売りたい日にいくらになっているか分からない」ことは困りごとになります。投資信託は換金を申し込んでも、一般的な商品では代金を受け取るまで数営業日かかります。換金できない期間が設けられている商品もあります3。預貯金と投資では、必要な日に使えるかどうかも違います。

J-FLECの教材は、日々の生活に必要なお金と近い将来に使う予定のお金は預貯金で備え、投資は当面使う予定のないお金で考えると説明しています4。年払いなどの予定と積立額を考える方法は、今の生活と将来の備えの記事で具体例を使って説明しています。

「購入時の手数料0円」でも、保有中の費用を見る

投資信託では、購入するときの手数料がない商品でも、保有中に運用管理費用(信託報酬)が投資信託の資産から差し引かれます。ほかにも費用が発生する場合があり、換金時に費用がかかる商品もあります5。「手数料無料」と見たら、まず何の手数料が無料なのかを確かめることが大切です。

保有額を一年間100万円と仮定した単純計算では、年率1%の費用は約1万円、0.2%なら約2,000円に相当します。実際の費用は日々の資産額や商品によって変わりますが、購入時の表示だけでは長く持つ間の負担は分かりません。

費用は商品ごとに違います。広告や販売画面の短い説明だけで比べず、候補の投資信託の「交付目論見書」を開きます。資産運用業協会によると、目論見書には投資対象、値動きの要因、費用、取引方法などが載っています6。

目論見書で見る場所分かること
投資方針・投資対象国内外の何に投資するか。自分が考えていた商品と同じか
投資リスク価格や為替など、何が変わると損失が出うるか
手続・手数料等購入時、保有中、換金時の費用。売却を申し込める日と代金を受け取る日

購入時の費用だけでなく、持ち続ける間の費用を見ること。売りたいときにすぐ口座へ現金が入ると決めつけないこと。この二つは、少額から始める場合にも役立ちます。商品を持っている人は、実際にかかった費用を交付運用報告書で確認できます6。

長く積み立てれば必ず増えるわけではない

金融庁は、長期・積立・分散を、投資の値動きと付き合うための方法として紹介しています2。ただし、それでも元本割れは起こりえます。たとえば5年後に必ず支払うお金を投資に回すなら、支払う年に価格が下がっていても売る必要があるかもしれません。期間の長さだけでなく、使う時期を動かせるお金かも考えたいところです。

買う商品を選ぶ前に、生活費と近い支払いに使うお金を残せるかを確認します。NISAの非課税枠を埋めること自体を目標にする必要はありません。家計の状況に合う金額がまだ分からないなら、今の生活と将来のお金を考える記事で、近い支払いから整理できます。

今月の支払いが足りないときは

食費や家賃、返済が次の入金までに足りないなら、投資商品の比較より支払日と手元のお金の確認が先です。毎月お金が足りないときの記事に、明細から整理する方法をまとめています。生活費に困る場合は厚生労働省の相談窓口案内、返済が重なる場合は金融庁の多重債務相談窓口案内から相談先を探せます。利用できる支援は個別の状況によって異なります。

まずは手元のお金の使う時期を確かめる。そのうえで投資に回せるお金があれば、NISAという制度だけでなく、買う商品と費用、現金化の条件を見て選べます。

出典

  1. 金融庁「NISAを知る」。非課税制度の仕組み(2026年9月24日確認)。
  2. 金融庁「資産形成の基本」。商品の違い、元本割れ、長期・積立・分散(2026年9月24日確認)。
  3. 資産運用業協会「換金の種類と手続き」。投資信託の換金に要する日数と条件(2026年9月24日確認)。
  4. J-FLEC「標準講義資料 60分モデル②」。使う時期によるお金の区分(2026年9月24日確認)。
  5. 資産運用業協会「投資信託のコスト」。購入時・保有中・換金時の費用(2026年9月24日確認)。
  6. 資産運用業協会「現在、運用をしている人」。交付目論見書と交付運用報告書の確認項目(2026年9月24日確認)。